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※FX取引は預託した証拠金を上回る損失が生じるおそれがあります。
この記事の結論
同じ通貨・同じ日・同じ数量でも、FX会社によって受け取れるスワップは2倍以上違うことがあります。
なぜでしょうか。金利差は市場で決まる共通のものなのに、なぜ提示額が違うのか。
答えは、各社が金利差からどれだけ差し引いているかにあります。この差し引き後の割合を、当サイトではスワップ還元率と呼んでいます。
1. スワップの原資はどこから来るのか
まず仕組みを押さえます。
FX会社は、顧客の注文を受けたあと、その多くを外部の金融機関との取引でカバーしています。このとき会社側にも金利差にあたる収支が発生します。
その受け取った分から、自社の取り分を引いて顧客に渡している——これが提示スワップです。
市場の金利差から生じる原資
↓(会社が一部を取る)
顧客に提示されるスワップ
この「一部」の大きさが、会社によって違います。
2. 取り分の大きさは「買いと売りの差」に表れる
会社の取り分は公表されていません。しかし、目安として観察できる数字があります。
それが買いスワップと売りスワップの差です。
たとえば、ある通貨で次のような提示があったとします。
| 会社 | 買い | 売り | 差 |
|---|---|---|---|
| A社 | +30円 | −38円 | 8円 |
| B社 | +25円 | −50円 | 25円 |
差が小さいA社のほうが、顧客への還元が大きいと考えられます。
この差は、その会社の姿勢を示す指標として使えます。買いスワップの数字だけを見ていると気づけない部分です。
注意点
差が小さいからといって、必ずしも買いスワップが最も高いとは限りません。「還元姿勢」と「その通貨での競争力」は別の話です。両方を見る必要があります。
3. より精度の高い比較方法:基準値と比べる
買いと売りの差は目安ですが、もう一歩踏み込む方法があります。
取引所取引のスワップと比べることです。
日本には「くりっく365」という取引所取引の仕組みがあり、こちらは市場全体で1つの水準が決まります。個々の会社が中抜きする構造ではないため、基準値として使えます。
スワップ還元率 = その会社の提示スワップ ÷ 基準値
この比率を出すと、各社が原資のどれくらいを顧客に回しているかの目安が見えてきます。
当サイトでは、この考え方に基づいて各社の水準を比較しています。
4. なぜ提示額は変動するのか
還元率は固定ではありません。会社は状況に応じて提示を変えます。
① 新規顧客獲得のキャンペーン
一時的にスワップを大きく上乗せし、ランキング上位に出ることで新規口座を集める、という動きがあります。
この期間だけを見て口座を開くと、キャンペーン終了後に見劣りする水準になっていることがあります。
② 政策金利が動いたときの反映タイミング
その国が利上げ・利下げをすると、各社が提示を見直します。しかし反映のタイミングは会社ごとにバラバラです。
すぐ上げる会社と、しばらく据え置く会社がある。この時間差が、順位の入れ替わりを生みます。
③ 自社の顧客ポジションの偏り
買いポジションが極端に偏ると、会社側のリスク管理上、買いスワップを下げることがあります。
5. だから「今日の数字」では判断できない
以上を踏まえると、次のことが言えます。
ある1日のスワップが高いことは、その会社が継続的に有利であることを意味しません。
- キャンペーン中かもしれない
- たまたま3日分が付く日かもしれない
- 反映が遅れているだけかもしれない
期間平均で見る意味
長く保有するほど、実際の受取額は平均値に近づきます。1日の数字ではなく、次のような期間で見るのが実態に即しています。
| 期間 | わかること |
|---|---|
| 1日 | 今の水準 |
| 2週・1ヶ月 | 短期的な変化 |
| 3ヶ月・半年 | 継続的な姿勢 |
| 1年 | 金利変動を含めた実力 |
1日値と1ヶ月平均が大きく乖離している会社は、何かが動いているというサインです。上げたのか、下げたのか。当サイトではこの動きを記録として公開しています。
6. 会社選びで見るべき5項目
| 項目 | 見方 |
|---|---|
| 期間平均のスワップ | 1日値ではなく3ヶ月・半年で |
| 買いと売りの差 | 小さいほど還元姿勢が高い目安 |
| 取扱通貨 | 特にフォリント・ズロチは会社差が大きい |
| 最小取引単位 | 少額から試せるか |
| 課税タイミングの扱い | 長期保有では効いてくる |
最後の項目は見落とされがちですが、長く持つほど重要になります。
7. 1社に絞らないという考え方
還元率の高さは、通貨によっても時期によっても変わります。
- ある通貨ではA社が有利、別の通貨ではB社が有利
- 利上げ局面ではC社の反映が早く、利下げ局面ではD社が据え置く
ひとつの会社がすべての通貨・すべての時期で最良ということは、まず起こりません。
このことが、スワップ目的の投資家が複数の口座を持つ理由になっています。ただし資金を分散すると各口座の証拠金維持率が下がるため、やみくもに増やすことは勧められません。役割を分けて考える必要があります。
よくある質問
Q. スワップ還元率は各社が公表していますか?<br>公表されていません。当サイトが提示されているスワップと基準値から算出している独自の指標です。
Q. 還元率が高い会社が常に最良ですか?<br>いいえ。取扱通貨、最小単位、ツールの使いやすさ、課税タイミングの扱いなど、他の要素も含めて選ぶべきです。
Q. 買いと売りの差はどこで確認できますか?<br>各社の公式サイトのスワップ一覧に両方が掲載されています。当サイトのランキングでも確認できます。
Q. 会社を乗り換えるべきタイミングは?<br>順位が入れ替わったからといってすぐ動く必要はありません。決済すれば税金が発生し、スプレッドのコストもかかります。3ヶ月以上の平均で明確な差が出てから判断するのが現実的です。
まとめ
- スワップの原資は市場の金利差だが、会社が一部を取ってから顧客に渡している
- 買いと売りの差が、その会社の還元姿勢の目安になる
- 取引所取引の水準を基準にすると、還元率として比較できる
- キャンペーン・反映の時間差・顧客の偏りで提示は変動する
- 1日値ではなく3ヶ月以上の平均で判断する
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本記事の「スワップ還元率」は当サイト独自の考え方に基づく指標であり、業界標準の用語ではありません。掲載している数値は説明のための例示です。各社のスワップポイントおよび提示条件は変動します。本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。
